「あなたは神を信じますか?」


以前旅行で香川に行ったとき、クリスチャンらしきひとからこんな質問をされ、妙なビラを渡された。私は宗教の信者が宗教についてどのような考えを持っているかに興味があったので、クリスチャンの解説を受けながらそのビラを読んでみた。しかし、内容は私の予想を上回るほどくだらないものだった。例えば、キリスト教を信じれば就職が上手くいったり、一生健康で暮らせたり、といったことが書いてあった。
彼らが似非信者ということも考えられるが、どちらにしろ宗教というものにいささか失望してしまった。


彼らは神を信じているのだろうか。神のおかげで安泰な暮らしができるのだろうか。


恐らく、現代の日本では神を信じない人がほとんどだろう。神なんてものがいるわけないし、神の所業なんてものはありえないのだ、と思っているだろう。
だから、私たちには神を信じるなんてことは無駄なこととしか思えない。


しかし、どうして神がいないと断言できるのだろうか。


そもそも神というのはなんなのだろうか。
辞書を引くと、「人間を超えた存在で、人間に対し禍福や賞罰を与え、信仰・崇拝の対象となるもの。また、哲学で、世界や人間の在り方を支配する超越的・究極的な最高存在。」とある。